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過払金返還請求01
 過払金返還請求権の消滅時効の起算点は?

民法166条1項,167条1項,703条

最高裁平成21年1月22日,最高裁平成21年3月6日
判時2033号12頁,判時2048号9頁156頁

「過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては,同取引により発生した過払金返還請求権の消滅時効は,過払金返還請求権の行使について上記内容と異なる合意が存在するなど特段の事情がない限り,同取引が終了した時点から進行するものと解するのが相当である」

上記論点については,過払金発生時説,取引履歴開示説,取引終了時説などがあるとされていました。みなさんご存知のとおり基本は過払金発生時説です。それが継続的取引の場合どのように修正されるかということだと思いますが,最高裁は上記によって取引終了時説を採用したものと言われています。

前提として契約をどう解釈するかという問題もありますので,各契約及び取引実態を検討しなければなりません。
そして,過払金充当合意を含む契約と合理的に解釈されるかが第一のハードルです。

上記はそれを前提に,このような合意がある場合「新たな借入金債務の発生が見込まれる限り,過払金を同債務に充当することとし,借主が過払金に係る不当利得返還請求権を行使することは通常想定されていない」と解釈しています。
そして,「一般に,過払金充当合意には,借主は基本契約に基づく新たな借入金債務の発生が見込まれなくなった時点,すなわち,基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引が終了した時点で過払金が存在していればその返還請求権を行使することとし・・という趣旨が含まれているものと解するのが相当である」「・・過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては,同取引継続中は過払金充当合意が法律上の障害となる・・」と見たものです。

解釈論としてかなり議論の余地のあるところだと思いますが,最高裁が判断しているのでやむを得ないところでしょう。

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