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報酬等に係る源泉徴収 01
 報酬,料金等に係る源泉徴収について

所得税204条,所基通204−2,同204−4


弁護士,司法書士,税理士,社労士,弁理士などに報酬や料金を支払うときには,所得税を徴収(源泉徴収)することとなっています。


この報酬等の範囲ですが

1)謝礼,研究費,車代などの名目で支払われていても,その実態が報酬等と同じであれば,源泉徴収の対象になります(所基通204-2)。但し,報酬等の支払者が,直接,交通機関等へ通常必要な範囲の交通費や宿泊費などを支払った場合には,報酬等に含めなくてもよいことになっています。

2)金銭ではなく,品物で支払う場合も,報酬等に含まれます。

3)報酬等の額の中に消費税及び地方消費税の額が含まれている場合は,原則として,消費税等の額を含めた金額が源泉徴収の対象となります。但し,請求書等において,報酬等の額と消費税等の額が明確に区別されている場合には,その報酬等の額のみを源泉徴収の対象とする金額として差し支えないとされています。

上記は,いずれも国税庁のホームページの記載によるものです。

http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2792.htm


ところで,上記1)については,時々,疑問が出されることがあります。

例えば,JRの新幹線代は報酬等でなく交通費の実費であることは明らかだから,お客さんが直接JRに払った場合だけではなく,自分が先に新幹線代を立替払いした時であってもこれが源泉徴収の対象となる(上記報酬等に含まれる)という扱いはおかしいのではないか?ということです。


これに対する回答の根拠は,通達(所基通204-4)にあります。通達に少し手を加えて記載すると次のとおりです。

「法204条第1項第2号(弁護士等への報酬等)の支払をする者が・・報酬等の支払の基因となる役務を提供する者の当該役務を提供するために行う旅行,宿泊等の費用を負担する場合において,その費用として支出する金銭等が,当該役務を提供する者に対して交付されるものでなく,当該報酬等の支払をする者から交通機関等に直接支払われ,かつ,その金額がその費用として通常必要であると認められる範囲内のものであるときは,当該金銭については,204-2及び204-3にかかわらず,源泉徴収をしなくて差し支えない。」


一読しても少し分かりにくい文章ですし,役務を提供する弁護士等が直接交通機関等に支出した場合については何も記載してないじゃないか?という疑問も出ます。

そこで,以前,ある税務署の職員と話しをした時に,このことを尋ねたことがありましたが,その時には「分かりにくいけど,裏から書いてあるんです」と言われていました。反対解釈的(限定解釈?)に読むという扱いのようでした。


ただですね,所基通204-2は所得税法の「報酬等の性質を有するものについては・・車賃・・の名義で支払うものであっても・・適用されることに留意する」とあり,名目ではなくその実質的な性質によって区別するとしている訳です。そして,これを受けた204-4は,お客さんが交通機関等に直接支払いをして,かつその額が妥当な範囲であれば,源泉しなくていいと言っているだけであって,役務提供者が直接に現実の新幹線代を支出する場合については何ら述べていないというのが自然な解釈のように思われます。

よって,上記疑問はとても「自然な疑問」となるわけです。


納得されない方が出るのはやむを得ないのかなと思いますが,多分,法律としては実質報酬等であるものを,一部交通費等に含める(上乗せする)ことによって,その分の源泉を免れようとすることを許さないようにしたいという考えと,実務的にはお金の出所で一度に源泉を押えてしまうのが簡単であること等の配慮からこういうことになっているのでは?と推測しています。

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